アシステッドハッチングの開口長について

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  • このトピックには7件の返信、3人の参加者があり、最後にさいにより3年、 9ヶ月前に更新されました。
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  • #949
    さい
    参加者

    当院では、アシステッドハッチングをPZDピペットを用いて施行しています(レーザーは有していません)。

    アシステッドハッチングのために、あえて収縮させるような処置はしておらず、融解中に十分な空間が得られた場合にのみアシステッドハッチングを施行しています(T字や十字ではなく1本だけスリットをいれます)。

    しっかりと胚が収縮している場合は、周の3分の1くらいに切れ目を入れることができるのですが、収縮が十分でない場合は、4分の1程度しか切れ目を入れられない場合があります。

    後者の場合、回復培養の後(3-4時間後)、移植する際にハッチングしかかってはいるのですが、ハッチング部位の透明帯の切れ目が十分に広がっておらず、胚がひょうたんのような形になっています。

    以前、小孔からではなく大きく裂け目を伴うハッチングの方が完全脱出しやすいという発表や小孔からハッチングすることで胚が2分されて双子になる可能性がある旨を聞いたことがあります。

    切れ目がわずかしかいれられない状況にある場合は、無理してアシステッドハッチングを行わない方がよいのでしょうか?

    (ちなみに、医師からはアシステッドハッチングを予定している患者さんにおいて、その時の培養士の判断でアシステッドハッチングの施行を判断してよい、無理しなくてよいという指示を受けております。)

    #950
    じゃん
    参加者

    当院でもPZDによるアシステッドハッチングを施行しています。

    融解液のwash液(北里の3番)に入れたタイミングで施行しております。基本的には当院でも1本だけのスリットですが、スリットの長さが短い場合には、そこからT字で切れ込みを追加しています。

    さいさんの場合のように、1/4しかスリットを入れられなかった場合でも、その切れ込みからPZDを挿入してT字で行えば十分な開口になるかと思います。

    アシステッドハッチングの有無に関しては、ご施設の方針(医師やエンブリオロジストの方々のお考え)によるかと思うので、なんとも言えませんが細胞を傷つけてしまう状況であれば避けたほうが良い場合もあるかもしれません。

    個人の経験的なお話なのですが、けっこうな拡張胚盤胞であってもPZDの先端を透明帯内側に沿わせるイメージで切れ込みを伸ばしていくと、細胞を傷つけることなくAHAが可能だと思います。

    十分なご回答になっていないかもしれませんが、ご参考になれば幸いです。

    #951
    やあ
    参加者

    じゃんさんが教えて下さった融解処理過程でAHAを行うやり方は、他の施設でも結構採用されているかもしれません。DS中でやってしまうとお聞きしたこともあります。

    T字というのが難しければ、1本目のスリットを開口したあと、卵を90度回転させたら、1本目のスリットの真ん中が分からなくても、とにかくスリットのどの位置でもよいので針を差し込んで、2本目を開けるだけでも良いと思います。
    (T字じゃなくてもL字っぽくてもOK、という意味です。)

    スリット1本だけよりは、透明帯に胚が挟まるトラッピングを回避できると思います。

    #952
    さい
    参加者

    じゃんさん、やあさん、早速のご回答ありがとうございます。

    拡張胚盤胞でも透明帯内側に沿わせるイメージで切れ込みを伸ばしていくとAHA可能ということで、技術の鍛錬を重ねたいと思います(T字L字なども行っていきたいと思います)。

    当院では、胚の収縮具合によって融解のDSもしくはWS時間にAHAを行っており、融解のプロトコール時間を守って行っています。

    そのため、DSの後半で胚がAHAするのに適した収縮をみせた際、DS残り時間を考えてAHA施行用チャンバーに移すかどうか迷う時があります(WSまで胚の収縮が持続していてAHAできた場合もあれば、拡張してしまってAHAのタイミングを逃してしまう場合もありました)。

    以前、AHAのために多少なら融解プロトコール時間をはみ出しても良い旨を耳にしたことがあるのですが、皆様の施設ではいかがでしょうか?(融解プロトコール時間厳守でしょうか?具体的に何分までならオーバーしても良いなどありますでしょうか?)

     

    #953
    やあ
    参加者

    基本的には、プロトコールの時間を守っておやりの施設が多いとは思いますが、時間の許容範囲が詳細に検討されていて、どの工程でどのくらい時間を過ぎたら問題がある、というような情報は無いと思います。

    ですので、まずは感覚的に許容できる時間を自分達で設定して、その条件で運用した結果、自施設の成績に問題が生じなければOKというスタンスで、少しずつプロトコールの改良を進めるのが妥当だと思っています。

    ちなみに、個人的な感覚ですので参考程度にしてもらえればと思いますが、例えばDSの3分間が4分間になったところで、それほどの影響はないのではないかと考えています。というか、それよりも胚のキャラクターのほうが差異が大きいと思ってます。

    また、このトピックの主題とは関係ないですが、DSはSucrose濃度が0.5Mだと思います。この濃度は細胞を結構収縮させる浸透圧です。そのため、クライオトップのプロトコールでは、DSをWS1(Sucroseが0M)に持ち込むよう指示がありますが、DSとWS1の間には中間の浸透圧があってもいいんじゃないかと思っています。

     

    #954
    じゃん
    参加者

    当院ではWS1内でAHAを行っているのでDSはプロトコール通りの時間で行っています。

    DSでの浸漬時間をどの程度、超過しても大丈夫かというのは情報を持ち合わせていないのでわかりません。

    ただ、DS内での収縮が少ない場合には、WS1に入れた際の持ち込むDS量を気持ち多めにしています。

    #955
    やあ
    参加者

    さい さんへ

    質問の部屋のメニューページの一番右上にある「購読」をクリックして「購読を解除」という表示にしておくと、新規の書き込みがあった時にユーザー登録したメールアドレス宛にメールが届くようになると思います。

    ご返事頂いた時に気付けると思うので、ご活用下さい。

    よろしくお願いします。

    #957
    さい
    参加者

    じゃんさん、やあさん

    教えていただいたことを基に、技術向上や当院AHAプロトコールのブラッシュアップなど励んでいきたいと思います。

    詳しく教えていただきありがとうございました。

    今後ともよろしくお願い致します。

    (やあさん、「購読を解除」の件、承知いたしました。)

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