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卵子活性化についての質問です。
当院では受精率の低い患者様に対してカルシウムイオノフォアによる活性化を行っていますが、
改善が認められない患者様に対して、ストロンチウムによる活性化を検討しています。
（カルシウムイオノフォアによる活性化は北里の試薬を購入しプロトコール通りに処理をしています。）
ストロンチウムによる活性化の詳しいプロトコールや試薬の購入先についてご存知の方がいらっしゃいますでしょうか？
塩化ストロンチウムによる卵子活性化試薬は、まだART試薬としては販売されていないと思います。（もしも、されていれば誰か教えてください。）
下記の文献が参考になるかと思います。
Kyono, K. et al., Birth and Follow-up of Babies Born Following ICSI with Oocyte Activation Using Strontium Chloride or Calcium Ionophore A23187. Journal of Mammalian Ova Research, 29(1), pp.35–40. 2012.
私は塩化ストロンチウムを実際に臨床で実施したことがありませんが、下記の様な方法で調整されていると思います。
① Ca-free培養液に最終濃度(10mM)の10倍の濃度で塩化ストロンチウム6水和物を溶解させて小分け冷凍保存。（SrCl2・6H2O 26.7mg /Ca-free D-MEM 1mL）
② 使用数時間前に、Ca-free D-MEM培養液に上記ストック液を1/10量加えて、塩化ストロンチウム濃度10mMに調整。
③ ドロップを作製してオイルカバー後、ガス平衡。
④ ICSI後の卵を入れて、60分間インキュベート後、通常の培養液でよく洗浄して培養継続。補足ですが、培養液にはHSAも添加しています。また、これらはあくまでも試薬レベルで販売されているもので、生殖医療に使用することを前提にした製品ではありませんので、先生とよくご相談の上使用して下さい。
上記で紹介した論文の一部を抜粋して掲載しておきます。
In Study 1, ICSI was performed on metaphase II (MII) oocytes. Thirty min after ICSI, these oocytes were ac- tivated in 10–20 mmol SrCl2 · 6H2O (Sigma-Aldrich, USA), 10% synthetic serum supplement (Irvine Scientific, USA), and Ca2+ free Dulbecco’s Modified Eagle Medium (Gibco, USA) in 20 µl/drop at 37 °C, in 6% CO2, 5% O2, and 89% N2 under humidified conditions for 60–120 min. Then the oocytes were rinsed and cultured in Universal IVF Medium or G-IVF Medium until the confirmation of fertilization [7].
調べたところ、Ca-freeのDMEM培養液は下記のようです。
https://www.thermofisher.com/order/catalog/product/21068028?SID=srch-srp-21068028#/21068028?SID=srch-srp-21068028実際にCa-freeの培養液を購入されている方がいらしたら、具体的な製品を教えて頂けると嬉しいです。
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