前核期に透明帯を全除去して培養すると発生率向上?!

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    やあ
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    前核期に透明帯を全除去して培養すると発生率が向上するという研究が、ミオ・ファティリティ・クリニックさんから報告されました。

    胚のフラグメンテーションは、割球分裂の際の分裂溝から発生してくることが観察されていますが、これとは別の機序として、透明帯と卵細胞外周との間に「糸」のような物質が確認されていて(Perivitelline treadsと呼ばれているそうです。)、これの影響で卵細胞外周にフラグメンテーションが発生してくるケースが多々あるということです。

    そこで、この現象を避けるために胚発生率の不良な症例に対して、前核期胚の透明帯をレーザーを用いて全部除去した状態で培養したところ、発生率が向上して妊娠例も得られているということです。

    今後、複数の施設で有効性を試されるのではないかと感じた報告でした。

    下記は参考文献です。

    Yumoto K, Shimura T, Mio Y. Removing the zona pellucida can decrease cytoplasmic fragmentations in human embryos: a pilot study using 3PN embryos and time-lapse cinematography. J Assist Reprod Genet. 2020; April.

    Kellam L, et al. Perivitelline threads in cleavage-stage human embryos: observations using time-lapse imaging. Reprod Biomed Online. 2017;35(6):646-656.

    Derrick R, et al. Perivitelline threads associated with fragments in human cleavage stage embryos observed through time-lapse microscopy. Reprod Biomed Online. 2017;35(6):640-645.

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